りこ:なぜみんな「普通」を気にするの?
モンド:いいところに気づいたね、りこ。たしかに「普通って何?」って思うとき、あるよね。
モンド:じゃあ、まず「普通」ってどういうことか、自分で言葉にしてみられる?
りこ:んー、みんながしてること、とか?
モンド:うんうん、いいぞ。「みんながしてること」って、たとえばどんなことがあるかな?
りこ:制服の着方とか、話し方とか。
モンド:そうだね、それって「まわりと同じに見える」ためのことかもしれないね。どうして「まわりと同じ」が大事になると思う?
りこ:変に見られたくないからかな。
モンド:うん、その気もち、よくわかるよ。じゃあ、「変に見られる」って、どういうことなんだろう?
りこ:ちがうって思われること。
モンド:なるほど。「ちがう」って、いつも悪いことかな?
りこ:うーん、そうでもないかも。人とちがうのって、いいときもある。
モンド:そうだよね。たとえば、りこが「人とちがっててよかったな」って思ったこと、ある?
りこ:あるかも。作文で、自分だけちがうテーマにしたとき、先生にほめられた。
モンド:それってステキな経験だね。ちがいがあったからこそ、光ったんだね。
モンド:じゃあ、どうしてみんな「普通」を選ぶことが多いんだと思う?
りこ:楽だから?みんなと同じなら、何も言われないから。
モンド:うん、安心ってだいじだもんね。でも、「安心」と「自分らしさ」って、どっちも大切にできると思う?
りこ:できたらいいなって思う。
モンド:うん、きっとできるよ。たとえば「普通」に見えても、その中で「自分らしさ」を出す方法って、考えられる?
りこ:たとえば…言い方を少し変えるとか?
モンド:いいね!自分らしい言葉を使うだけでも、その人らしさが見えるもんね。
モンド:「普通」って、じつはみんなの中でちょっとずつちがうものなんだ。
りこ:え、そうなの?
モンド:うん。だから、「ふつう」って思ってたことも、見る人が変われば「へん」になることもあるんだよ。
りこ:じゃあ、あんまり気にしすぎなくてもいいってこと?
モンド:そう。大事なのは、自分がどうありたいか、どう生きたいか、ってことなんだよ。
りこ:なんかちょっとスッキリした。
モンド:よかった。りこが考えたこと、すごく大切な気づきだったよ。また話そうね。